2017年2月10日

フラッシュバルブのこと

▲ナハネフ22「ゆうづる1号・2号」 上野 1975-1

突然ですが、これ何かお分かりでしょうか。
よく「フラッシュ」と呼ばれますが(私も呼んでいました)、正確にはフラッシュガン(発光器)とフラッシュバルブ(閃光電球)だそうです。
▲実家から出てきました

「昔のアニメで見ただけ」という方も多いと思いますが、1970年代半ばまで夜間の撮影には欠かせないものでした。

「ヤシカエレクトロ35」にストロボはついていませんでした。
既に、内蔵されたコンパクトカメラも発売されていましたが、小さすぎて鉄道撮影には光量が足りません。かと言ってホームの雑踏では三脚も立てにくいし・・・そこでこれの出番です。
▲183系「あまぎ」 東京 1976-3

10m先まで写せる「5B電球」が1個50円程度、もちろん1発で1枚ですから、勢い相手を選んで写さざるを得ません。しかし、おもむろに本体を取り出してカチカチと反射板を広げ、電球を装填し「ビカッ」とやるのは爽快感がありました。

ストロボと違い光量が調節できないため、相手によってはお白粉を塗ったような顔になることもあり、格下の「3B電球」だと逆に光量不足になったりして、距離と光量の関係に悩んだりしました。
▲5B電球使用 上野 1975-10
 
▲こちらは3B電球、やはり光量不足です 上野 1976-3

電源は22.5ボルトの「積層電池」。閃光の一瞬しか流れませんが、かなりの高電圧です。
▲今は光りません

特急や寝台列車が全盛だった70年代、列車の周りにはいつも人だかりがしていました。あちこちで記念撮影のストロボが焚かれる中、フラッシュの一閃は全く違和感がありませんでした。しかし残念なことに、77年からの「ブルトレブーム」で運転士に浴びせる不心得者が跳梁し始め、ついに使用禁止の貼紙が出現します。
▲スハネフ14「紀伊」 東京 1975-8

4 件のコメント:

  1. 北オクの20系、推進運転用のワイパーが設置される前の姿でしょうか。

    当方も110ミリフィルム使用のポケットカメラで初めてフラッシュ撮影試みました。
    しかしながら、手ぶれ酷くてとても見られたものとはなりません(苦笑
    ン十年前、夜行バスドリーム号の三ケ日休憩でのことです。

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  2. 12号線さん

    コメントで気づきましたが、確かにワイパー付いてないですね。
    110カメラは懐かしいです。同級生がコダックのポケットカメラを持っていて、当時は斬新なスタイルでしたから随分と羨ましく思ったのを憶えています。後に登場するAPSフォーマットの先鞭だったかも知れないですね。

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  3. モハメイドペーパー2017年2月12日 23:39

     フラッシ電球はレンズシャッター用のMタイプ、フォーカルプレーンシャッター用のFRタイプがありました。カートリッジ式にで連射可能なのとか、四角の各面に電球を仕込み、クルクル回して4回使えるなんていうのもありましたね。

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  4. モハメイドペーパーさん

    懐かしい言葉ばかりです。
    MやFPといった「シンクロ接点」も今や死語でしょうね。
    電球が4個ついて、1回ごとに90度クルクル回すのは友人が使ったのを見たことがありますが、確か小さくて光量が足りなかったように記憶しています。ほかにも電球が5個くらい並列で付いている?のもありましたね。

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