2016年6月6日

カナリア色の古豪

jomo

▲上毛電鉄クハ1061 大胡  1974-3

上毛電鉄は今でこそデハ101のイベント運行でファンが集まりますが、1970年代-今から3世代前は話題になることも少なく、影の薄い路線でした。
しかしこの時代、デハ101の仲間であるデハ102~104、デハニ50形といった創業時からの強者を始め、木造鋼体化車、旧社型、旧17m国電と多彩な車両群が闊歩していました。

まずは5枚窓でお馴染みの旧東武デハ1のデハ81。
不均等な3枚窓に改造されていますが、いかにも田舎っぽくて堪りません。
この頃は旅客運用から外れ、貨物専用になっていました。後年デハ101に役目を譲ります。
上毛電鉄▲デハ81 大胡 1974-3

旧国鉄クモハ11のデハ222。カナリア色になると随分印象が変わります。
上毛 デハ220▲デハ222 大胡 1974-3

デハ224。こちらも旧クモハ11ですが、ルーツが異なります。
▲デハ224 大胡 1974-3

西桐生駅に佇むデハ102。当駅は登録文化財に指定され、現在と風情は変わっていないようです。
上毛 デハ100▲デハ102 西桐生 1973-8

1930年製、青梅鉄道出自のクハ501。廃車後も車体が残され、大胡で倉庫になっていました。
上毛 クハ500▲クハ501  西桐生 1974-3
 
大胡車庫で点検中のデハニ51とクハ301。クハ301は木造省電からの鋼体化車です。
上毛 デハニ▲デハニ51とクハ301 大胡 1974-3

貨物電車デカ10形を制御車化したクハ11。既に休車中でした。
お粗末なブツ切れ写真ですが、限られたコマ数の中、向こうのデハ180形と1枚に収めようとこんな撮り方になりました。
▲クハ11 大胡 1974-3

これまたピンボケで恐縮ですが、唯一記録したクハ601です。木造車の下回りに新造車体を乗せた車両ながら古めかしく、旧鶴見臨港のクハ701に似ています。
▲クハ601 粕川 1974-3

1977年から西武のクモハ351+クハ1411コンビへの置き換えが始まり、貨物用のデハ101・予備車104を除き、在来車は1980年までに全車引退しました。
皮肉なことに、大正時代の足回りながら全金車体を持つ鋼体化車が最後まで残り、デハニや社形などは一足早く廃車になります。
▲西武車への世代交代が終わる頃 大胡 1980-6

8 件のコメント:

  1. こんばんは。

    デハ101、良く色が変わる電車ですが、西武351に置き換わる頃には黄色から橙色になっていたのは初めて知りました。私が生まれる少し前なのに、大胡の佇まいも今とあまり変わりませんね。上毛の黄色い電車、模型で再現しようと材料は買い込んであるのですが、いつになったら手を付けることやら。

    余談ですが、今月から富山地鉄寺田駅が改修工事に入ると地鉄公式にありました。改札はそのまま利用できるとあるので、駅舎自体が改築される訳では無さそうですが、どの様になるのでしょうか…

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  2. 確かに今から比べると地味ですが、今とは考えてられないほどのバラエティーに富んだ車両たちは面白いですね。特にクハ11を撮られているなんてすごいですね。
    デハ181なんか車齢も若い割には譲渡もできずにスクラップになってしまったとは残念な話です。

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  3. 雪うさぎさん
    訪問ありがとうございます。
    デハ101はこの頃から薄いオレンジになり、その後東武から購入した3000系に併せてグリーン+白帯に変わりました。画像の当時は片道1本ながら客扱いもしていました。
    寺田駅舎、どんな風に変貌するのか心配ですね。越中三郷のような中途半端な感じにならなければ良いのですが・・・

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  4. 宵闇さん
    奇々怪々な当時の車両たちに触れられたのは幸運でしたが、もっときちんと記録しておくべきだったと今更ながら思います。
    クハ11はお粗末な写真で恐縮ですがこの時点でかなり荒廃した状態で、翌年には正式に廃車されています。
    新製扱いのデハ181よりも古いデハ161の方が西新井工場へ再就職したのも不思議です。現場の評判が良かったのでしょうね。

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  5. 50歳以上の人にとって、上毛電鉄は上信電鉄とともにストライキが多い会社として有名でした。
    バラエティーに富んだ車両たちは朝日新聞社の世界の鉄道で知りましたが、一度も見ることなく置き換えになってしまいました。
    ローカル私鉄としては珍しい国鉄と接続しない路線にも関わらず、買収国電を含めた旧国鉄車両が多いのは面白いですね。
    経営は苦しいようですが、今後も頑張って走り続けることを願っています。

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  6. 三等急電さん
    頂いたコメントで思い出しました。
    何も知らずに西桐生に行ってみると「スト決行中」の貼紙があり、すごすごと引き返したことがあります。この頃は国鉄ストがあると必ずやっていましたね。

    私は近いのでカメラも持たず散歩代わりに乗りに行ったりしていましたが、旧国鉄車やデハニ50形などは早くに姿を消してしまい、ロクに記録していないのは悔やまれます。

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  7. カナリア色の11もいいっすね!
    ちょうど、Nゲージの11+16のセットが売出されて、思わず買ってしまいましたが
    缶ビール片手に眺めていると、カナリア色の電車を妄想してしまいます。

                       maru-ha

    追伸
    撮影の際の紙屑コレクションもご披露ください!

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  8. maru-haどの
    妄想だけだと精神衛生上良くないので、ぜひ上毛色・弘南色・西武色ついでに仙石色を(自分で)トライしてみて下さい!!
    追伸:スキャナ導入後は切符も一応やりたいと思っていますが、まだ先かなあ・・・

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