片上鉄道は遠隔地ながら、風光明媚な沿線に惹かれ何度か訪れました。
初訪問は1982年9月の私鉄早回り旅行。大雨の中、終点柵原まで乗車した後、傘を飛ばされながら片上のヤードをぐるりと回ってオシマイでしたが、往復の車中で変化に富んだ風景や、個性のある駅舎たちを記憶に残し再訪を期しました。
やっと叶ったのは1989年、琴電からの帰途でした。
満を持しての訪問だけに、岡山に2泊して腰を据えます。
まずやって来たのは旧国鉄キハ04のキハ303。小坂鉄道からの転入車キハ800形の増備で1両だけ残っていました。山深い小駅・中山で待ち受けます。
薄明の中、混合列車1レがやって来ました。コダクローム64では苦しい露出です。
▲いずれも中山付近 1989-2
列車本数は少なく、90-120分間隔ですから余りあちこちに移動できません。
周匝からほど近い第2吉井川橋梁周辺に軸足を移して、夕方まで粘ることにしました。
「茶臼山俯瞰」をすべく急峻な坂を約1.5時間、頂上の茶臼山城址公園まで上ります。
眼下に第2橋梁や美作飯岡駅が見え、吉ケ原方面まで遠望できるロケーションで、一目で気に入ってしまい訪問の度に山登りをすることになりました。
▲美作飯岡駅周辺を望む 1989-2
▲キハ801 美作飯岡-吉ケ原 1989-2
山を下りてくる頃には陽が傾いてきて、そろそろタイムリミットです。
高校生らと一緒にキハ303に乗って、一旦宿に戻ります。
2月の黄昏は早く、すぐに車内の白熱灯が燈りました。
・・・次回に続きます。
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