▲蒲原鉄道ハ1 村松 1975-7初めて乗った寝台車・・・それは鉄道ファンならずとも特別の存在かと思います。
時刻表に並ぶ「寝台列車」の4文字は、子どもとっては別世界のことでした。
しかし闇を突っ走る機関車、気怠い車内、誰もいない駅を通過する車窓などなど・・・想像を逞しくしながら憧憬は募る一方でした。
▲カニ21・583系「ゆうづる」 上野 1975-7そんな中、1975年夏休みのこと、現実となる日がやってきます。
無けなしの小遣いを叩いて秋田行急行「天の川」の寝台券を奮発、急行券込で1,700円也。当時の「天の川」はオール10系で編成された「寝台専用急行」でした。
▲いずれも上野 1975-7
さて朝イチから夜まで首都圏のあちこちを徘徊した後、上野に舞い戻ってきました。
高架・地上ホームを行ったり来たりしながら、次々に発車する夜行列車をスナップします。
特急「北陸」はこの年3月のダイヤ改正で急行から昇格した列車。
東京・大阪口から20系の大半が撤退した一方、これを転用した優等列車のお蔭で上野では逆に20系のオンパレードになりました。
カニ22「あけぼの」はパンタ撤去後のペタンコな屋根がご愛嬌です。背後にはホームを行き交っていたターレットが待機中。19・20番線からは「ゆうづる」が次々と発車して行きました。
▲いずれも上野 1975-710系の「天の川」はもちろん3段式、寝台の中では最も窮屈。しかし初の寝台車、狭いだの頭がつっかえるだのは全く気になりませんでした。もちろん一睡もできず、興奮冷めやらぬまま5：06に新潟着。ここでちょっと寄り道です。
ここでの最大の目的は「つるぎ」。3月のダイヤ改正後も残った数少ない大阪口の20系特急です。関東では見られない、しかも早朝深夜にしか拝めない存在ですから、是非とも捕えたかった列車でした。
▲いずれも新潟 1975-7さて「つるぎ」の後は本命の蒲原鉄道へ向かいます。
五泉に着くとモハ71＋モハ81の村松行が待っていました。
▲モハ71 五泉 1975-7 と、序盤から脱線しまくっているうちに枚数が結構いってしまいました。
・・・・次回に続きます。
▲モハ81 五泉 1975-7
モハ71と81とは面白い組み合わせですが、クハ10が検査にでも入っていたのかな？
返信削除私は最末期に、逆にモハ61＋クハ10の組み合わせを見たことがあります。
雪うさぎさん
返信削除この日、クハ10は村松の車庫で昼寝をしていました（検査？）
この頃の五泉－村松間には朝に3連が1往復あり、午前に2連が2～3往復、残りが単行だったと記憶しています。部分廃止の頃は3連はなくなって2連でしたね。私も最晩年に訪ねましたが、モハ71＋クハ10がという組み合わせでした。
蒲原鉄道のカラー写真が素敵ですね。
返信削除そして夜行寝台列車をよく撮りましたね。
私は乗った夜行列車(毎度Boxシート)や上野や新宿駅の写真がゼロです。
夜行列車で超満員の車内など撮っておけば世相を表すお宝画像になったのに、
何でこれらを撮らなかったのか、大変くやしい想いをしています。
撮影対象とした地方私鉄だけでなく移動で使った国鉄の風景も楽しいものですね。
katsuさん
返信削除ありがとうございます。中学時代の拙い作品がお眼に留まり恐縮です。
当時は20系特急や夜行急行に憧れ、上野駅は北国の匂いを感じ取れるということもあり特に好んで記録していました。ヘッドサインのない急行などは愛称板や行先札を撮ったりしています。
上野や新宿はこれから始まる撮影旅行の出発点、という胸躍る独特の空気感もありましたね。
ただやはり腕が未熟で、列車だけをアップにした撮り方をしているのは未だに悔やまれるところです。上野駅独特の雰囲気（列車を延々と待つ気怠さ、ホームにずらりと下がった木の列車名札、団体客専用の改札口など）をもっと記録しておけば良かった・・・と何度思ったか知れないほどです。デジカメのように夜間でも気軽に撮れる時代ではなかったですが、ほんの数枚でも撮っておけばと忘れ難い記録になったかな、と今更ながら思いました。
やっぱりモハ81は端正なお顔立ちですね。
返信削除今ロコモデルのキットが手元にあったら、フリー私鉄電車として仕上げたくなります。
寝台列車もワクワクしますね！
平成3年の元旦に、初日の出を見ながらビュッフェでサンドウィッチをほうばった思い出が浮かびます。
宵闇さん
返信削除私は最後に寝台列車に乗ったのは一昨年のサンライズ瀬戸ですが、いくつになっても寝台車は胸躍るものがあります。車内での食事は格別ですね。
モハ81はいかにも田舎電車然としていましたが、よくまとまったスタイルで私も好きな電車です。越後交通時代のブドウ色より蒲原カラーの方が似合っていましたね。