2017年2月25日

バケットカーと古典客車 その1

▲別府鉄道キハ2・ハフ5  別府港 1980-9

別府鉄道は昭和30年代にタイムスリップしたかのような、時代離れした路線でした。
1980年夏のこと、初めての九州行きの道中、最優先でルートに入れたのは言うまでもありません。
▲ハフ5 別府港 1980-9

まずは野口線に乗るべく加古川へ。加古川線名物、キハユニ15が最後の活躍をしていました。
▲キハユニ15-9(と思われる) 加古川 1980-9


さて目指す野口はここから高砂線(84年廃止)に乗ってすぐ隣ですが、島式ホーム1本だけの無人駅でした。反対側にいた旧三岐のバケットカー・キハ2に乗るや否や発車、高砂線キハ35と並走です。

客は自分一人だけでした。
車掌さんから車内券を買ったり機械式の運転操作に目を凝らしているうちに、別府港に到着です。別府港は掘立小屋のような駅舎ながら構内は広く、機関区もありました。
▲いずれも別府港 1980-9

機関区を覗くと、もう1両のバケットカー・旧佐久鉄道(→三岐)のキハ3がいました。
こちらは旧神中鉄道のガソリンカーを客車化したハフ5。十字の窓桟が特徴的です。
木造の機関庫には旧倉敷市のロッド式DC302、片上鉄道からやってきた旧国鉄キハ04のキハ101らがいました。
▲いずれも別府港機関区 1980-9

さて、目玉であるはずの旧神中オープンデッキ・ハフ7の姿が見当たりません。
事務所で聞くと「屋根が雨漏りしちゃって」とのこと。キャンバスの張り替え修理中で庫の一番奥にいるようでした。
・・・・次回に続きます。
▲別府港 1980-9

6 件のコメント:

  1. 三岐鉄道車輌大図鑑HPの南野です。 ご無沙汰しております。

    別府鉄道のキハとハフですね! こちらは元三岐鉄道ということで拙HPで取り扱ってます。

    残念ながら、私は実車に乗ったことが無いのですが、電化後も救援車として残っていたので父も整備では携わったようです。

    別府鉄道は廃止後に行ってみましたが、キハ2は沿線で放置されていた頃でした。

    別府鉄道の車輌は、比較的どれも現存率が高く、今でも見られるのは嬉しいですね!
     

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  2. 当方、一昨年の7月にDC302とハフ5見てまいりました。
    整備直後のためか、外装はきれいになっていました。
    http://imgur.com/4IDJEFA.jpg

    ところでハフ5の足回りは客車改造時にリンクシューになったのでしょうか?
    この頃のガソリンカーですと、コイルバネ用いた形状が多いと思いましたゆえ。

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  3. 南野哲志さん

    再度のご訪問ありがとうございます!
    電化前の三岐鉄道にはオリジナル車を含め、バラエティに富んだ気動車や客車がいましたね。
    電化後もその多くが各地に引き取られて第二・第三の人生を全うしたというのも興味深いですが、最後まで残った別府での活躍を辛うじて見ることができました。現在も大半が大切に保存されているのは嬉しい限りです。

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  4. 12号線さん

    ご案内ありがとうございます。
    綺麗に保存されていますね。荒れ果ててしまう例が多い中で、こうした古典車両が保存されているのは嬉しい限りです。キハ2共々大切にしてほしいですね。
    ハフ5についてですが、50年代の三岐時代の写真(客車化後)を見ると既にリンクシューになっていたようで、これより古い時代の記録が見当たりませんでした。

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  5. 三岐鉄道での走り装置の改造は行われていないようです。
    ということで、改造されているならば相模鉄道時代ですね。

    三岐鉄道時代には、窓が下降式から二段上昇に改造されています。

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  6. 南野哲志さん

    補足ありがとうございます。
    ハフ5は戦前に客車化されているようですので、走り装置はその際に載せ換えたのでしょうか。旧神中・相模の車両は戦後も多くが残っていましたが、まだまだ研究の余地がありそうですね。

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