長らく雑多なDCたちの楽園だった関東鉄道に大きな転機が訪れたのは1987年、旧国鉄キハ35一派が大挙して押し寄せたときでした。
時あたかも国鉄の解体直後、清算事業団から大量且つ安く入手できたという事情も追い風になりました。
1988年春、世代交代が本格稼働し始めた水海道を訪問。
基地の其処彼処に入線したばかりの35系列が転がっていました。
在来車の車体側面にはこのような巨大な広告、何とも撮る気が失せます。
こちらは主力のキハ800形。1形式1-2両ばかりの常総線にあって5両の世帯でした。
一線を退き始めたせいでしょうか、1950年代製のメンバーには綺麗な車体が多く残っていました。まずはこちら、御殿場線への優等列車で鳴らした旧小田急キハ5000形のキハ751形751・752です。
1954年製、1形式1両のキハ703形。当線には珍しい前面2枚窓です。
特急「しもだて」にも充当された自社発注のキハ700形。こちらも2両の小世帯です。
筑波鉄道からやって来たキハ301。
同線からの引継車で唯一稼働した車ですが、その後の35系大量投入のきっかけになりました。
▲いずれも水海道 1988-4
さて次は沿線で狙おうと、二つ先の中妻へ。
しかし巨大広告がどうにも目障りで、写欲は失せますが駅舎と無理やり組み合わせました。凄まじい建物ですが、これでも委託駅員のいる有人駅です。
20年以上主役の座を保ち続けた35系列でしたが、年波には勝てず徐々に離脱。
ワンマン対応に改造され、最後まで残ったキハ100形がこの1月にお別れ運転をしたのは記憶に新しいところです。
▲竜ヶ崎 1988-4
この時代は乗客が右肩上がりで増え、2扉は3扉に、3扉でも中央を両開きにとか、なりふり構わぬ改造してますね。小田急からはクハ1650もキクハとして入ったし、統一性はないけどおもしろい時代でした。
返信削除モハメイドペーパーさん
返信削除この頃は水海道まで複線化されて本数も増え、時代あたかもバブルに入ろうとしていた時ですね。
キハ35で統一される前は1形式1両がざらで、戦前型こそありませんが本当にバラエティ豊かでした。前面よりも改造の跡が分かる側面の方が面白いですね。