2019年7月20日

四季の谷汲線・盛夏

▲名古屋鉄道モ751 赤石-長瀬 2000-7
 
谷汲線は10キロと短い路線ながら、四季折々に多様な表情を見せる沿線風景にはいつも発見がありました。

昭和初期の古豪デンシャがごく普通に走る姿に惹かれて谷汲詣でが始まった訳ですが、最初は目に付いたライトや窓の不細工な改造もこの風景に掻き消され、気にならなくなっていました。
▲赤石-長瀬 2000-7

2000年夏のこと、もう何度目か分からないこの日は同行の友人らと岐阜駅前からレンタカーを奮発、以来このパターンが定着することになります。

最初に向かったのは北野畑駅。
道路沿いの安直撮影ながら、山深い雰囲気を捉えることができる場所です。周辺に人家はほとんどなく、乗降は1日平均10人と名鉄の中で最少。1998年に列車交換がなくなった後は更に寂しくなってしまいました。
▲北野畑 2000-7
 
北野畑を出て右手が開けたと思うと急に根尾川が接近、この風景の豹変ぶりが谷汲線の魅力の一つです。周辺はアユ釣りの名所で、釣り人をフレームに入れました。
▲いずれも北野畑-赤石 2000-7
 
根尾川の支流、管瀬川を渡るとぐいっと90°カーブして長瀬に到着です。
▲いずれも赤石-長瀬 2000-7
 
長瀬から谷汲へ向かう電車は、それぞれコンパクトながら田圃あり山間の雰囲気ありと変化に富んだ風景を走り抜けて行きます。


ちょっと流してみました。
谷汲が近付くにつれ、一転山深い中を走ります。1990年までは近くに結城駅がありました。

季節によって異なる半逆光線が楽めるのもこの区間。
▲いずれも長瀬-谷汲 2000-7

この日は管瀬川を渡るSカーブで締めとしました。
▲赤石-長瀬 2000-7

3両の小世帯で慎ましく走っていた古豪電車、しかも大私鉄・名鉄に残っていたとは奇跡的という他はありませんが、谷汲線は揖斐線(黒野-本揖斐)共々この翌年に廃線になってしまい、電車たちも引退します。

しかしまだ廃線の話も俎上に上がっていなかったのでしょうか、沿線でカメラマンに会うこともありませんでした。

四季の谷汲線 →→ 晩秋 / 

▲長瀬-谷汲 2000-7

2 件のコメント:

  1. 21世紀に残っていたのは奇跡ですね。

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  2. にぶろくさん

    そうですね。大私鉄の名鉄に(物持ちのいい名鉄だからこそ?)残っていたとは本当に奇跡的でした。
    当線含め600V線区から撤退するという方針があったのでしょうが、揖斐・美濃町線には新車も入れるなど当面大丈夫かなと思っていただけに残念です。モ750は70年以上走ったのですね。

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