2020年10月20日

秋雨の下で近鉄三昧 その2

▲近畿日本鉄道モニ214 日永 1982-9

近鉄伊賀線の前身は伊賀鉄道(初代)で、モ5181形や5201形などまさに「強者」と言うにふさわしい無骨な電車が闊歩していました。

1976年だったか、鉄道ファン誌の不定期連載「電車を訪ねて」で彼らを見てからと言うもの憧れの存在でしたが、1977年に大挙してやって来た6311・6331形に取って代わられ消滅、呆気なく夢に終わってしまいました。
▲伊賀神戸 1982-9

さて、5181に比べれば若いながら最古参には違いない5000形を追い駆けることにします。
大雨の中、伊賀上野から線路際をトボトボと隣の新居駅へ、先ずは間近で観察です。

下校時の生徒らがこちらを見て大騒ぎしていますが、これほどの反応は後にも先にもありませんでした。



▲いずれも新居 1982-9

新居を出てしばらく走ると服部川橋梁を渡ります。
晴れていれば伊賀城をバックにこのポイントで粘るところですが、傘を持ちながらのしんどい姿勢ではこれで妥協するしかありません。

▲いずれも新居-西大手 1982-9

ネグラのある上野市で待機する5007+5104。
モ5001~5006は関西急行が戦時中に導入した6311形(6311-6316)で、戦後も長く優等列車に充当されました。相方のク5101形は戦後生まれの省規格型・6331形の電装解除車です。


              ▲いずれも上野市 1982-9

上野市街を外れると田畑が広がる好ポイントが散在しますが、この雨ではスルーするしかなく、再会を期して伊賀神戸まで乗り通します。


▲いずれも伊賀神戸 1982-9

現在なら本線を飛ばしていたデンシャも片っ端から撮り回るところですが、興味が湧かなかった当時は振り向くこともなく、ずぶ濡れになりながら四日市の安宿に向かいました。
・・・しつこく続きます。
                ▲伊賀神戸 1982-9

6 件のコメント:

  1. ちょうど同じ頃に私の所属する大学鉄研でも
    伊賀線で撮影会を開催しました。
    今見ると5000形、なかなか魅力的ですが
    当時はナローや中小私鉄専門だったので
    あまり食指が動きませんでした。
    もったいない事をしました。

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  2. モハメイドペーパー2020年10月20日 22:33

     雨の中、わざわざ足場の悪い所に立って電車にカメラを向けている。それも特急も走らないローカル線区で。一般の人には理解しがたい行動でしょうね。

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  3. にぶろくさん

    無骨な5181に優雅な5201だったら1週間は粘っていたと思います(笑)。
    当時は古典電機2両もいて、いつ行くかと画策しているところへ「鉄道ファン」誌の代替記事・・・読んだ時のショックは未だ忘れられません。
    とは言え、5000も端正な顔立ちで出自の良さが窺えます。ただスカートはやはりうーむですね。

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  4. モハメイドペーパーさん

    3枚目以降の新居でのカットを撮っているときは、我ながら酔狂なことをしているものだと達観しておりましたが、通学生から見れば更に狂気の沙汰だったでしょう(笑)。
    今だったらデンシャにカメラを向けている姿は全国どこでも見られますが(鬱陶しいくらいに?)、この一連の近鉄訪問では誰一人会いませんでした。
    ビスタカーを狙えば会えたかもですが、やはり個人的には田舎デンシャに惹かれてしまいます。

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  5. ご無沙汰しております。

    曇った窓ガラスに、雨の日の憂鬱な雰囲気が思い出される様な良い写真ですね。普通なら意欲が萎えるところですが、モノクロポジフィルム詰めたカメラを手に雨の日に出掛けてみたくなりました。

    東武57系や南海1201の末期でもそうですが、縦樋が正面に追加されると優美さが台無しなんですが、それもまた晩年の旧型電車らしいのでしょう。

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  6. 雪うさぎさん

    こんにちは、お久しぶりです。
    現在なら雨というだけで引き揚げてしまうところですが、貧乏旅行の連続だったこの頃は天候などお構いなしで撮っていたという按配でした。電車大写しだけでなく、駅舎や乗降風景などをフレームに入れていればもっと雨の情景が撮れたと思うのですが・・・次回の記事で書きますが、この時は台風が近付いており撮影どころでなかった筈ですが、そんなことは露ほども気づきませんでした(笑)。

    雨樋がつくと優雅さは薄れますが、逆に精悍な印象になり個人的には結構好きです。ただ東武5700のような太いのはちょっとうーむな感じはしますね(笑)。

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