手元にある過去の記録から、本日は五城目駅をアップしてみます。
車両はほとんど登場しませんので、ご承知置きのほどを・・・
秋田中央交通は現在でこそ県内の主要バス事業者ですが、1969年までは泥濘地の上をデワやEBが牽く珍奇な列車が闊歩する路線がありました。
1950年に電化していながら最後まで電車を持たず、非力なB型電機や年代物のデワが国鉄キハ04形改造のナハフを牽く、と図は他に例がないのではないでしょうか。
▲五城目駅全景 1967-5
冒頭に続くコマは現像ミスか天候のせいか、ひどくピンボケに加えてトーン崩壊がひどく修復には限界がありましたが、駅頭の風景はこんな雰囲気でした、というのは伝わってくるかと思います。
唯一アップで撮られた車両は風変わりなラッセル(?)だけでした。隣にいる元越後交通のEB111と手をつないでいるようです。
▲いずれも五城目 1967-5
さて、最初のコマ。
時は昭和40年代初頭、さすがに「ねんねこ半纏」ではありませんが、子守唄が聞こえてきそうです。管理人が子どもだった時代にはどこでも見られた風景、しかし現在は絶滅種です。
翻って現在、電車内を見渡すと子どもよりスマホに夢中(しかも夫婦揃って)なんてのが目に付きます。まあ、そういう自分も車内でFBやらインスタやらに投稿している訳ですから、同じ穴のムジナでありますが。
この駅舎ではこのような切符を買うことができたのですね。
果たして冒頭の親子は、どこまでの切符を手にして列車に乗ったのでしょうか。
五城目軌道線は機関車や電動貨車で除雪をしていたのかと思ったら、貨車改造のラッセル車が在籍していたんですね。手作り感漂う日曜大工風の改造ですが、屋根上の突起物は薪ストーブの煙突でしょうか。
返信削除廃止2年前で五城目駅もうらぶれた様子ですが、貨車数両牽引程度とは言っても貨物輸送が主な役目だったので、駅構内は案外広そうですね。終戦直後の資材難の時期の即席電化でしたが、鉄製の架線柱も使っていたのは意外です。
緑の猫さん
返信削除このラッセルは全貌が良く分からないのですが、恐らく古いワフかワムを自社で改造したのでしょうね。北海道の私鉄に積んであったような、原始的な薪ストーブのような気がします。この時代の客車はグリーン+クリームの渋い塗分けでしたが、デワやこのラッセル、EBはどうだったのか気になるところです。
五城目駅は同町の中心としてバスの発着もありましたから、駅構内も広くそこそこ栄えていたことが偲ばれますね。
さすがED4012さん。引き出し(コレクション)が豊富ですね。
返信削除中小私鉄をリクエストしたら何でも出てきそうです(笑)。
五城目の思い出をいくつか。
1980年に五城目を訪問した目的は
秋田中央交通の保存車両に加えて
秋田最後の森林鉄道だった杉沢森林鉄道の
保存車両を見に行く事でした。
SKWと運材台車が残されていました。
昭和40年代前半であれば、まだ現役だったと思います。
冒頭の写真、駅舎の表示がGOJONOMEになっていますが、
町の公式名称はGOJOMEなんです。
80年の訪問当時も不思議に思ったのですが、
地元の人はみんな「ごじょうのめ」って言うんですね。
「の」が入った方が親しみやすくて好きです。
その10年後の秋に仕事で五城目を再訪しました。
朝市が立っていて
おばちゃん達が山で採って来たきのこが並んでいました。
初めて見るきのこが多くて、ちょっと手が出ず
唯一知っていたナメコを買って東京に帰り
嫁さんに味噌汁にしてもらったら…なんと大きくて美味い事!
今まで食べていたナメコとは別物でした。
また朝市行きたいなぁと思いつつ30年経ってしまいました。
長文失礼しました。
五城目町の正式名「GOJOME」「ごじょうめ」に対し、地元では「ごじょめ」と呼ばれているらしい、いや「ごじょうのめ」と呼ばれているのか?? 何とも悩み多い五城目駅名ですね。
返信削除katsuさん
返信削除地名や人名の由来は未だに謎が多く、方言や話し言葉がそのまま定着していたりと、調べてみると楽しいですね。私の名もそうなのですが(笑)、ルーツに諸説あり未だに分かりません。
五城目はどうやら律令時代に遡るらしく、「ごじゅうめ」→「ごじゅうのめ」→「ごじょうのめ」→「ごじょうめ」に転化したなど諸説があり、キリがないので中断しましたが(笑)際限なく調べられそうで第二の趣味になりそうです。
にぶろくさん
返信削除流石に森林鉄道もきちんとチェックしていますね。
私は廃線後の様子や保存車両をおろそかにしたお蔭で、この分野は滅法疎くなってしまい後悔しています。
逆に言えば現役世代に撮る対象がまだまだあったということなのですが、保存車両は「置物」とばかりに無視した姿勢は改めねば(笑)。
過去画像、四次元ポケットのようにいくらでも出てくれば良いのですが、そろそろ枯渇しそうな気配です(笑)。
チラリと写っているシングルルーフのダルマさんもいい味出していますね。
返信削除流浪の旅路の果てに最後のお勤めは倉庫という例、かつてはどこでも見られた光景ではないでしょうか。
12号線さん
返信削除当線には延べ4両の2軸客車がいたらしいですから、ナハフ導入と共に引退したうちの1両でしょうね。
国鉄ED40改造の凸形電機に牽かれている姿も見てみたかったものです。
木造車体のダルマは私の世代でも結構経験できました。やはり最も強烈に憶えているのは上田交通・上田原にいた信濃鉄道の車体でしょうか。
私も「置物」の保存車両は基本的には対象外ですが、
返信削除それでも見に行きたいレアな車両がありました。
井笠鉄道鬮場車庫(火災前)
西大寺鉄道(キハ6、7。単端はタッチの差で解体)
そして秋田中央交通です。
現役車両と違って感動はありませんが、
鉄道雑誌の写真ではなく実物を見たという自己満足ですね(笑)。
にぶろくさん
返信削除私の忘れ難い「置物」は何と言っても越後交通栃尾線・下長岡車庫に縦列する廃車群でした。
雑誌などの事前情報がなかったので感動は一入でしたが、情報過多の現在では味わえないですね。
井笠に西大寺・・・きちんとツボを押さえられているところは流石ですね。井笠は私も行くつもりだったのですが、そこへあの火災・・・あれは本当に残念でした。
因みに私の「実物に少し触れた」自己満足は切符でしょうか。車両ではないですが、部品など手に入れようがないですし、数少ない実体へのアプローチと言えなくもありません(笑)。