2022年2月15日

ヒヨドリの坂にて

▲神戸電鉄デ1360ほか 鵯越-鈴蘭台 2021-9

ぐずぐずしているうちに訪問する機会を逃してしまい、デンシャも世代交代を終えて何時しか縁遠い路線に。一路線に入れ込む泥沼に一段と嵌りやすい管理人、残念ながらこれが非常に多いです。

神戸電鉄も、戦後の「新性能車」しかいないし、第一あの歌舞伎の隈取のような塗色がうーむだし・・・という理屈に支配され、つとに訪問しなかった路線でした。

しかし、最近は色々なサイトでそそられる作品を見る機会が増え、復刻塗装を記録しておきたい欲望も相俟って、ヤボ用の道すがらやっと初訪問が叶いました。
▲80年代後半まで硬券が残存。他社連絡券もバラエティ豊か



▲神戸高速開通時は各社から記念乗車券が発行された。デザインもお気に入り

予備知識は皆目ない状態で、初めて降りた新開地駅。
構内は何となく薄暗い雰囲気でホームドアもなく、昭和の香りがします。


▲いずれも新開地 2021-9

地上区間に出るや、急峻な勾配をぐんぐん登っていく走りっぷりは流石は登山電車、神戸近郊路線のイメージしか持っていなかったこちらは、まさに目からウロコです。

まず降りたのは、ネットでもよく紹介される鵯越駅。
新開地から僅か4駅目ながら、トンネルを抜け急坂を上る姿をホームからお手軽に狙うことができ、駆け足で回りたい向きには格好の場所です。

1000系列は1965年から100両超が製造された最大勢力。
素人目にはどれも同じに見えてしまいますが、製造年や仕様によって1000・1100・1300に大別され、これに最終グループの1500・1600形が加わります。

▲丸山-鵯越 2021-9

鈴蘭台から坂を一気に駆け下りて来るデ1502。
1500・1600形は1991年に登場した最終増備車で、2編成6両の小世帯です。
かつてはこの隣に菊水山駅があり、人里離れた秘境駅などと紹介もされましたが、休止を経て2018年に正式に廃止されました。

▲鵯越-鈴蘭台 2021-9

しばらく待っていると復刻塗装がやって来ました。
これしかいなかった当時は「赤&グレーの塗分けはちょっと」と思っていましたが、隈取塗装に比べれば断然こちらが秀逸です。
▲鵯越 2021-9

ホームの端まで走ってしつこく追い駆けました。
1300系一派は1971年から製造された1100系の後継種で、1300・1320・1350・1370形と細かく分かれますが、こちらは1350形です。

▲鵯越-鈴蘭台 2021-9

続いては鈴蘭台駅近くの、これまたお手軽な踏切へ。
45両の大所帯だった1100系も、初期グループから数を減らしています。


神戸電鉄のイメージを一新した3000系。
1973年のデビューから50年近くが経過し、各所にお疲れモードが窺えます。最初期車は既に廃車が始まっており、今後加速するかも知れません。


▲いずれも-鈴蘭台 2021-9

急坂を駆け下りるデ1104+1102+1103編成。後ろには鈴蘭台車庫が見えます。
▲鵯越-鈴蘭台 2021-9

雨がそぼ降る中、次は丸山駅へ。
丸山は高台にある森閑とした無人駅で、駅前には数軒の民家や商店以外何もなく、市内とは思えません。住宅街に辿り着くには坂を延々と下って行かなければならず、ちょっとビックリです。

▲長田-丸山 2021-9

ここでも復刻塗装を待つことにしました。
ホーム先端から安直に狙えるので、雨の日にはもってこいです。

▲上:長田-丸山 下:丸山-鵯越 いずれも2021-9 

1357編成を抑えて満足顔で戻ってくるともう一つの復刻塗装、1151編成が発車するところでした。こちらには余りそそられず、軽く流すことにします。



▲いずれも新開地 2021-9

帰途は新開地からそのまま阪急線に乗って梅田へ。
ここで「屋根が白くない」電車を待ってみるも、なかなかやって来てくれません。車両運用の事情は全くの素人ですからボケーと立ち尽くすしかありませんが、結局1時間粘ってこの1本だけでした。

9番線まで同じ会社の電車が居並ぶ姿、何度見ても壮観です。
それにしても、この鏡面のようなホームの光沢にはちょっと狼狽、ここまでテカテカなのは何か理由があるのでしょうか。
▲いずれも大阪梅田 2021-9

4 件のコメント:

  1. モハメイドペーパー2022年2月15日 17:09

     神鉄に乗ると33.3‰も緩く感じます。谷の部分に建っているマンションの8階が電車と同じ高さ、なんていうのもおもしろいです。

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  2. 阪急梅田駅ホームの光沢…
    言われてみればという感じです。

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  3. モハメイドペーパーさん

    何も知らずに乗ったので、結構なスピードで急坂をぐいぐい登る走りは爽快でした。
    坂だらけの横浜でも2階が入口という家をそこいら中に見掛けますが、まだまだ未熟者です。8階が線路と同じだと1階は地下7階に住んでいる気分になりますね。

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  4. にぶろくさん

    最初は濡らしているのかと勘違いしたくらいです。
    屋根が白くない電車を待ちながら考えていましたが、関西人でも分からないですか・・・というより、関東私鉄のホームに輝きがない(名実共に?)せいかも知れませんね。

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