廃線を間近に控えた2001年夏、谷汲線にモ510形が入るとの情報。
かつて岐阜市内への直通急行で鳴らした彼らも、急行廃止後は行楽シーズンやイベント列車でたまに出動する程度、晩年は出番もめっきり少なくなっていました。
当時はうなされたような月イチペースの「谷汲詣で」の真っ只中で、もちろんこの時も即断。前日深夜、名古屋勤務だった友人を「明朝8時に名古屋駅まで来い」と強引に誘い、朝一番の「のぞみ」に飛び乗りました。
さて、510がお出ましになるまで先ずは単行電車で予行練習です。
▲上:長瀬-谷汲 下:赤石-長瀬 いずれも2001-7
この日は岐阜駅前でレンタカーを奮発。
毎時1本の列車という制約がありませんから、水を得たナントカのようにあちこち物色して回りました。結局、もう何回立ったか分からないお馴染みの場所で1本目を待ちます。
待つこと暫し、谷汲からの折り返し列車がやって来ました。せっかくですから、大好きな前面をアップで狙います。
▲いずれも赤石-長瀬 2001-1
続いてこれも勝手知ったるポイントで。
メイン道路からお手軽に狙えるにも拘らず、四季折々の風景が満喫できる場所が多いというのも、当線の魅力の一つでした。
これで510はお仕舞いですが、続いてはモ750形2連の登場。
ワンマン表示が消える上に、2連を拝めるのは谷汲さん命日くらいですから、畦道でそのまま粘ります。
慌しい日帰り弾丸ツアーながら、夏の田園風景を行く510と750の2連という、この日の課題を全て修了。名古屋駅まで同行氏に見送ってもらい、満足顔で帰途に就きました。
数え切れないくらい通い詰めた谷汲線もあと2ヶ月。
ここを走る510の雄姿を見るのは、これが最後になるでしょう。
廃止当日やその直前、撮影者だらけの殺伐とした雰囲気に浸る趣味はなく、管理人の谷汲詣でもいよいよカウントダウンに入りました。
▲更地 2001-7