▲EF572 宇都宮運転所 1974-10
70年代半ば、東北本線直流区間の雄といえば「ゴナナ」。
既に定期列車の主役はEF58に移りつつありましたが、それでも季節列車を中心に関東平野を華麗に飛ばす姿が見られました。
▲宇都宮運転所 1975-1
しかし早朝深夜の運用が中心で始発で駆け付けても間に合わず、彼らの走りを眼にすることは叶いませんでした。もっぱら宇都宮で昼寝中のところを捕えただけですが、ここにはゴナナを始め、EF15やEF58、最後の活躍をしていたEF56などがぞろぞろと屯ろしていました。
まずはこちら、1975年3月のダイヤ改正で形式消滅したEF56。
▲いずれも宇都宮運転所 1974-10
引退の日が迫る頃の6号機。
最後の仕業であった荷物列車の運用からも外れていたようで、車輪には錆が浮いています。
半流の初期型に比べ、8号機以降の後期型は箱型車体です。
この頃は9号機だけが残っていました。
▲いずれも宇都宮運転所 1975-1
次はこちら、宇都宮の主役・EF57。
EF56の改良版として登場した1号機はパンタが中央に寄った異端機です。
▲小山 1973-8
▲宇都宮運転所 1974-10
2号機は1975年5月、最も早く(事故廃車の12号機を除く)引退したカマでした。
上から6・10・14号機。
▲いずれも宇都宮運転所 1975-1
EF56・57の影に隠れて当時は目立たぬ存在でしたが、EF15やEF58も多数いました。
こちらは初期型のEF5810号機。
▲宇都宮運転所 1974-10
1975年3月のダイヤ改正で西日本からEF58が大挙してやって来ると、急速にナワバリが侵食され始めて77年には定期仕業がほぼゼロ状態、78年秋に全廃となります。
ネグラであった広大な宇都宮運転所は当時、出入りが自由。
・・・というよりも広すぎて正門が分からず、柵もなかったので公道からズカズカと入って行き、機関士を見つけては「写真撮っていいですか?」「いいよ」といった按配でした。
▲EF578 宇都宮運転所 1975-1