▲EF1215 佐野 1973-6
初めてカメラを手にした時期は正確には覚えていませんが、恐らく小学校低学年、1960年代末頃かと思います。尤も被写体は鉄道ではなく、同級生だったり近所の犬だったり、はたまた夏休みの自由研究だったりな訳ですが、それらは記憶の断片に残るだけでフィルム原版は消失しています。
カメラも無論自分用ではなく、家にあったメーカー不明のやつを勝手に持ち出して自転車のカゴに放り込み、あちこち撮り回り・・・と言っても「一枚ナンボ」の時代、当然ながら被写体の選別には慎重にならざるを得ないのが実情でした。
▲佐野 1973-5
手元に残る一番古いフィルムには、同級生や家の犬と共に73年初夏の東武佐野線や両毛線が写っています。しかし傷だらけの上に同級生らと交換でもしたのか、スリーブが無造作に切られて抜けているコマが過半。本日はそんなツギハギだらけのフィルムの中から、マトモに見られる程度のコマをアップしてみます。
EF12が次々に発着し、貨物ホームには台車や荷が溢れていた時代。
電車の方は主役の70系に混じって、時折やって来る快速運用の115・165系が見られました。
眼につくもの全てが珍しく、こんな貨車も撮っています。
▲いずれも佐野 1973-5
貨物線を渡り切ったところにある東武佐野線ホームには、最後の活躍をする73・78系2連の姿も見られました。
▲いずれも佐野 1973-6
こちらは地上時代の栃木駅。
両毛線には貨物ホームがあり、東武日光・宇都宮線には留置線ありと、橋上駅の現在と違って余裕のある構内でした。
▲いずれも栃木 1973-6
初めての「遠征」は小山。
子どもらだけの、70系に乗って30分の旅でした。特急列車は全て通過ですが、眼前を猛スピードで疾駆する583系や485系は鮮烈で、眼瞼に焼き付けるべく視界から消えるまで見送りました。
▲いずれも小山 1973-6
▲いずれも小山 1973-8
しかし、仕上がったフィルムはと言うとフレームからはみ出さんばかりに大写しになるか、豆粒のようにやたら小さいかで、いい按配に落ち着いているコマはほんの少し。
撮るのに精一杯で、アングルやらを考える余裕はまだありませんでした。
お手本と言えば同級生と回し読みをしていた月刊誌だけで、師匠もいなければその道に詳しいヤツもいない。そんな完全手探り状態の中で、鉄道写真のスタートを切りました。
撮り始めは東武鉄道 →→ こちら
No.1フィルムと東武電車 →→ こちら
▲小山-小金井 1973-6