▲可部線クモハ73041ほか 上八木-中島 1980-9
1980年秋の「初めての九州行の道中、散々寄り道しながら云々・・・」で始まる記事も、夜の大阪駅撮影記から始まって結構な数になりましたが、今回はこちらです。
別府鉄道で1日を過ごした後は、広島周辺で寄り道することにしました。
広島駅前の安宿を足場にしたはいいものの、全てが初めてでしたから標的は絞らざるを得ません。迷った挙句に広電は断念、終焉が囁かれていた旧型国電を優先することにしました。
▲クハ79308ほか 上八木-中島 1980-9
さて、可部までの区間は家々を縫うような風景ばかりで、走行シーンを狙えそうなポイントはありません。先ずは本日の出動メンバーの「停まり」をこちらの駅で押さえます。
1枚目・先頭のクモハ73313は全面窓が原型のまま残っているうちの1両で、DT14を履いた異色車。各車とも近代化改造やアコモ改造を受けてはいるものの、ローカル線向けの簡易工事だけで見た目の変化が余りないメンバーも多く、形態はまさに千差万別です。
▲いずれも上八木-中島 1980-9
途中から空模様が怪しくなりモノクロに切り替え。
唯一の撮影ポイントですから、何度も土手に登ったり河原に下りたり、レンズを取替え引っ替えしながら粘りました。4枚目の先頭、クモハ73は試作近代化改造車の001でしょうか。
▲いずれも上八木-中島 1980-9
この頃、1往復だけあった貨物。可部以遠に直通するキハも姿を見せました。
▲いずれも上八木-中島 1980-9
可部駅に休むクモハ73041。
総勢20両のうち原型に近い前面を有するのは5両で、この日は2両を見ることができました。4枚目、よく見ると腕木信号機が写り込んでいますがこの時は全く気が付かず、これを目立たせるフレーミングにすれば良かったと後悔する羽目に。
▲いずれも可部 1980-9
こちらは帰り際に覗いた広島機関区。当時既に珍しかった二重屋根のスエ30がいました。
▲広島機関区 1980-9
下津井電鉄 →→ その1 / その2
別府鉄道 →→ その1 / その2
瀬野のEF59 →→ こちら
熊本電鉄 →→ その1 / その2 / その3
「72・73系の解説が物足りん!」「アコモ改造の話はどうした」「そもそも車両形態の分類とは・・・」などなど、この分野に関しては一家言ある方も多いでしょうから、めっぽう疎い管理人はこの辺にしておきましょう(笑)。
さて、この時三段峡まで乗車すれば良いものを、早回り旅ゆえ「乗り潰し」は後回しにせざるを得ませんでした。1984年に105系が登場すると疎遠になってしまい、再訪の機会のないまま2003年に非電化区間は廃線になってしまいます。
この時広島近辺で粘ったもう一つの目的はセノハチ。
暑さと雨模様に負けて沿線での撮り歩きは断念しましたが、其処彼処に屯する古典機を間近に見られて充分に満足でした。
▲いずれも瀬野機関区 1980-9