2018年10月19日

築地松と古典電車 その2

▲一畑電鉄デハニ53 平田市 1994-8

デハ1形は1927年、北松江線電化開業時に誕生した生え抜きのデンシャでした。
クロスシートに改造されて特急にも入ったデハ20形やクハ化された仲間もいますが、デハ3と6は長らく大社線の主役として活躍します。
▲デハニ52 平田市 1994-8

さて、デハ6が行ったり来たりに少々飽きてくると、次は平田市の車庫を覗くことにしました。先ほど元気に突っ走っていたデハ6の相方、3の方は隣のクハ102と共に昼寝中です。




最も会いたかったのはこちら、2両のデハニ50形。
まずは入換えに励んでいたデハニ53です。明朝の3連運用で会えるのを楽しみにしながら、ぐるぐる観察して回ります。
▲いずれも平田市 1994-8

こちらは窓が木枠のままで残ったデハニ52。
53に比べると予備車の役回りでしたが、折しもお座敷電車へ改造中でした。これでもう通常運用に入らないと思うとちょっと複雑な心境です。

まあ残っただけでも良しとすべきか・・・とこの時は勝手な感懐に浸りましたが、この後コンビで団体運用や工臨に入ったりして延命、2009年春の「さよなら運転」で揃って営業運転から引退します。しかし、2両とも車籍は残っており本線復活の声もあるそうで、期待したいところです。

こちらは旧西武の70形。この頃残っていたのはこの72-172編成のみで、この翌年には正式に引退します。同期組の60形は既に消滅していました。
▲いずれも平田市 1994-8

車庫を徘徊するうちに薄暗くなり、そろそろ引き揚げることにします。
名残を惜しむように津ノ森で途中下車、ここで薄暮の宍道湖畔を行くデハ82を捕まえたところでタイムアップ。長い一日が終わりました。
▲伊野灘-津ノ森 1994-8
津ノ森駅舎。
1995年に改築されるまで、開業時からの古い駅舎が残り駅員も常駐していました。
▲いずれも津ノ森 1994-8

その後は松江温泉行に乗車、駅近くの超安宿へ向かいます。
・・・しつこくまだ続きます。
▲平田市 1994-8

2018年10月12日

築地松と古典電車 その1

▲一畑電鉄デハ23+クハ101 大寺 1994-8

最後の活躍をしていた山陰本線のキハ181形を捕え、その道中にはもちろん一畑電車へ立ち寄り、往路・復路とも「出雲」を奮発して先が見えてきたブルトレも堪能・・・我ながら上出来と一人悦に浸ったのは1994年夏のこと。当時の一畑電車は旧西武451・551系が幅を利かせる一方で、在来車も辛うじて余喘を保っていました。
▲キハ181「くにびき」 3両編成とは何とも寂しいです

▲ローカルは未だ国鉄型の天下でした いずれも折居-三保三隅 1994-8

さて、往路の「出雲」から降り立った時間帯は北松江線のラッシュには間に合わず、大社線へ向かいます。大社線は単行が行ったり来たりですが、ここは未だデハ1形の独壇場でした。

本日の当番、デハ6がすっ飛ばして来ました。
無骨な昭和初期製デンシャの全力疾走は実に痛快ですが、シャッターが追い付きません。
当地の風物詩、築地松を構えた旧家をフレームに取り込んでしばらく陣取りました。かつて沿線の其処彼処で見かけた築地松も、かなり数を減らしています。
今度はサイド気味に狙ってみます。
何しろ速度が速いので、1/125でも背景が充分ブレてくれました。
▲いずれも川跡-高浜 1994-8

1994年の夏は記録的な暑さで(毎年同じことを言っている気もしますが・・・)、日影のない田圃の真ん中で粘るうちに早くもスタミナ切れ。辺りにはコンビニはおろか自販機一つなく、出雲大社前で一休みすることにしました。絵に描いたような夏空はどこへやら、雲が立ち込めてきました。
▲いずれも川跡-高浜 1994-8

さて、何はともあれ先ずは干乾びた身体に水分を補給、駅舎内で小休止です。やっと生気を取り戻すと、次はド定番・駅から程近い高浜川橋梁を渡るシーンを狙いました。
▲浜山公園北口-出雲大社前 1994-8

出雲大社前駅舎。
独特の意匠のこの駅舎は1930年竣工で、動物の「センザンコウ」を彷彿とさせます。96年に有形文化財に指定されてからは、内外が改装されカフェも併設されて綺麗になりましたが、生活感はなくなりました。

近くの踏切から大社前駅を望む。現在、デハ6の左側にはデハニ52が保存され運転体験もできるスペースになっています。一度マスコンを握ってみたいですね。
▲いずれも出雲大社前 1994-8

・・・とここで枚数が行ってしまいました。次回へ続きます。
▲出雲大社前 1994-8

2018年10月5日

野上電鉄 紀伊野上から動木へ

▲野上電鉄デ13 紀伊野上 1993-6

1982年の初訪問以来、幾度となく訪れた野上電車。
車両を一通り記録し終えてしまっても全く飽きることがなかったのは、古典的な電車や施設の魅力もさることながら、「魅力的な電車と平凡な沿線風景、一捻りしてどう組み合わせるか・・・」を考えるのが恒例の楽しみであったからでした。

▲モハ32  動木 1988-1
 
今回はそんな中から動木(とどろき)周辺です。
見所の少ない沿線風景の中でも、貴志川沿いのこの区間は随一のポイント・・・とは言え、やはり一工夫が必要でした。フレーミングで誤魔化していますが、背後には住宅地が迫っています。
▲紀伊野上-動木 1988-1
 
こちらは動木駅から日方方向。住宅地の中にありますが、この大きな蔵を構えた旧家は格好のアクセントになり、好んで陣取る場所でした。
線路の反対側から。この日は旧阪神のモハ32が日中の単行に入りました。 
▲いずれも紀伊野上-動木 上・1989-10 下・1988-1
 
動木を出た電車はしばらく掘割を走り、視界が開けたと思うと龍光寺前に到着です。
▲動木-龍光寺前 1988-1
 
紀伊野上駅舎。
朝夕の列車交換がある時間帯は駅員が派遣されてきますが、それ以外は無人でした。片隅には古典的な「ト」が砂利を積んだ状態で停まっていました。
 
野上電鉄 野上中から北山へ →→ こちら
野上電鉄 重根あたり →→ こちら
 
▲紀伊野上 1989-10
 
▲紀伊野上-動木 1989-10