2019年2月6日

一枚のスナップから その3・眠れる名作の発掘

▲茨城交通茨城線キハ2・ケハ401 石塚 1961-12
 
最近、ヤフーなどで古いフィルム原版の出品を見かけることが増えてきました。
データ化が完了して不要になった、故人の資産を家族が処分・・・などなど事情は様々だと思いますが、その多くはよくある車両中心の記録です。

しかし、少ないながら管理人にとって垂涎の世界・1950-60年代のローカル私鉄に出会い、初めて見るアングルや撮影地に「眼からウロコ」の時もありました。

写真はメンコ集めのように個人で蒐集するものではなく、見てもらってナンボ。
・・・という訳でこのまま管理人が死蔵させるには勿体ない、印象に残ったカットをいつくかアップしてみたいと思います。

まずこちらは1964年10月撮影とメモされた福島交通軌道線。
▲モハ1108 本内停留場 1964-10

こちらは全線が健在な頃の茨城交通茨城線です。
▲モハ2・ケハ401 上水戸 1961-12
 
木造単車が伸し歩いていた頃の名鉄岐阜市内線。背景の車も時代を感じさせます。
▲モ15 長良橋 1965-10 (以上いずれも撮影者不明)

・・・とここで複雑な心境になってきます。
多くの眠れるフィルム資産が個人の手から手に渡り歩くうちに散逸し、挙句に消滅するのでは、と危機感を抱く管理人。一方で原版の劣化も厳しく、これらの貴重な記録を公的に遍く保護する術はないものか・・・と考え込んでしまいました。
▲見事ビネガー・シンドロームに罹患したフィルム 被写体は1964年の蒲原鉄道

2 件のコメント:

  1. モハメイドペーパー2019年2月6日 23:08

    資料的には一眼レフが普及して、やたら望遠レンズで撮るようになる以前の、標準レンズで撮った画像が貴重です。しかし、その頃のネガで状態がよいものは少ないです。サクラよりフジの方がビネガーシンドロームになる確率が高いようです。

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  2. モハメイドペーパーさん

    望遠で車両だけを切り取った写真も記録としては価値がありますが(私もかつてそんな撮り方ばかりしていました)、やはりこの時代の背景(人や車、建物など)が自然体で写り込んでいるものに惹かれます。交換レンズがまだ普及していなかったのが幸いしたのかも知れないですね。

    ビネガーに罹患したフィルムにフジが多いというのは、やはり定説だったんですね。
    ストローのように丸まってしまうと、もはやスキャンもできずに何とも勿体ないです。私が手にできたほんの一掴みの記録でさえこんな風ですから、沢山の埋もれた記録がビネガーに襲われていると思うとやり切れない気もします(苦笑)。

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