2018年11月7日

静岡鉄道 長沼にて

▲静岡鉄道20 長沼 1984-8
 
静岡鉄道は縁の薄い路線でした。
かつては秋葉線・駿遠線・静岡市内線などまさに垂涎の世界でしたが、当然その時代には間に合わず、1000形ばかりの静岡線だけではどうしても二の足を踏んでしまいます。
▲静鉄憧れの時代
 
そんな訳で、初訪問はカメラを持ち始めてから10年以上が経った1984年夏・・・とはいえ、この時も国鉄浜松機関区公開イベントのついででした。
営業車の主力は1000形や自社製300形ですが、しかしこの日最も見たかったのはこちらでした。
 
デワ1は1926年製、静岡電気鉄道時代からの生え抜き組。
長らく長沼庫の片隅で眠る日が続きましたが状態は良いようで、現在もイベントに駆り出されます。
 
鶴見臨港の面影を色濃く残すモハ18形20号は移動機扱いでした。一時は保存の話も俎上に上がったらしいですが解体されてしまい、これが一期一会になりました。
一方こちらは現役世代。
主役の1000形は12編成24両が在籍し、すっかり静鉄の顔になった感があります。
300形は全3編成6両が福井鉄道へ嫁ぎましたが、これも大挙してやってきた名鉄OBに取って代わられます。

こちらは最後の吊り掛け車となった351-352編成。既に朝夕だけの出動となっており、この直後に日立電鉄へ譲渡されます。
▲いずれも長沼 1984-8
 
日立に移った後、第一線で活躍中の351-352編成。
▲大橋-川中子 1991-4
 
一方、静鉄で忘れてならないのは100形。
自社製の新造車体に古い手持ち部品を組み合わせて誕生、アンバランスながら完全に自社で造ってしまうところは特筆に値します。同じく自社製の300形・350形のお手本になりました。吊り掛け車ながら使い勝手が良かったようで、熊本・日立両社へ嫁いだ後も長らく活躍します。
▲熊本電鉄モハ502 菊池 1980-9 
 
▲日立電鉄モハ110 大橋-川中子 1991-4

1973年、鮮烈なデビューを果たした1000形もいよいよ先が見えてきたようで、また後悔を繰り返さないように早めに訪問しなければ・・・と思う管理人でした。
▲常北太田 1991-4 
 
▲菊池 1980-9

2 件のコメント:

  1. 昔の電車の写真、時々切符っていいです。風間さんや湯口さんの本のようで。

    切符には、その日を特定できます。
    その時はどんなだったかな?という想いも巡らすことができますし、
    脇役ではありますが、主役を引き立ててくれます。

    また披露してください。

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  2. やはり、そう来ましたね!
    大家の著作には足元にも及ばないですが、旅の記録・記念という点では切符は言うことなしですね。
    既に廃止になった路線に対する、唯一のアプローチな訳ですし(部品など入手しようもない)、そういう意味でも当方は切符集めに尽力しております(笑)!!

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